夏場の恐怖 2012年7月29日

 

12年7月29日 猛暑日のなかクラブの仲間と長野まで片道180KMのツーリングに行きました。エアコン無なので朝涼しいうちにと5時に出発。新東名を一部通り、R52号から清里R141と快調に走りました。長野で仲間と落合、メンバーのお宝グッズを鑑賞して14時に解散となったのですが、帰り始めて10分で止まってしまいました。

画像では電磁ポンプが外してありますが、ポンプが動かないので取り外してチェックしてみます。

最初はパーコレーションぐらいに考えてたので冷やせば大丈夫かと思いましたが、完全に分解して単体で通電しても動きません。電磁ポンプの故障です。分解してピストンの焼きつきは無かったのですが、電磁コイルかスイッチの破損の様です。

取り付け位置の、前にはラジエターがあり、その前にはさらにオイルクーラーがありますので、相当温度が上がったようです。

この電気部分は密閉されているので修理は出来そうもなく、仕方なく長野のメンバーにSOSを出しました。間もなく電磁ポンプを2個も持参していただき、この日は交換して復活できました。

 

そのあとみんなと分かれて単独でR141を下ったのですが、やはり登りに差し掛かると、かぶったようになって止まってしましまいます。ここは標高も1300mくらいあり気圧が低いことも影響しているようです。

 

3回ほど休んで何とか帰り着きましたが、このままにはしておけません。

 

恐怖の夏場の暑さ対策が必要です

対策として3つほど考えます。

1)電磁ポンプの位置と仕様ーーー電磁ポンプはガスタンの近くへ

2)ヒートインシュレーターの改善

3)燃料配管の見直し

 

 

 

1)キャブ用の燃料供給システムの見直し

私のZは52年式S31ですのでもともとインジェクションでした。ウィーバーに変える時に元に戻す時のことを考えてインジェクション用高圧ポンプはそのまま残して配線のみ外して置き、エンジンルームにキャブ用電磁ポンプを追加しました。今回これが壊れたのです。

対策としてインジェクション用高圧(3・5k/cm2)ポンプを生かして、キャブ手前でレギュレーターで圧力をキャブ向きに0.3k/cm2に落とすことにします。インジェクション用ポンプは非常に丈夫で30年間壊れていませんし、FJ用ポンプもスペアで持っています。

・これで熱影響の少ない車外でしかもガスタンのすぐ近くから燃料を押せる位置にポンプを置ける。

・インジェクションポンプの圧と供給量は格段に大きく、レギュレーター機能で燃料を常にガスタンにリターンするので燃料を冷却できる。

・インジェクションにすぐ戻せる。これはユーザー車検の私にとって重要です。

と改善出来るはずです。早速、部品手配です。

今回もオークションを探したのですが、あまり適当なものが出てきません。インジェクション用は数が少ないようです。仕方なく 久しぶりに新品を○○ルカムから購入です。撚圧計も必要です。

右下のスプリングはウィーバーキャブのリターンスプリング キャブの戻り不調対策で購入です。

 

 

取り付け方が2種類ありまして下記左側がパーコレーションをおこしにくい配管方法となっていますが、配管が長くなりますし、レギュレーターの取り付け位置がバッテリー位置になりスペースがあまりありません。それにキャブの中を直接ガソリンが循環するわけではないので、効果は?と思います。クーリングチャンネル付きのソレックスでしたらこの配管が大きく効きそうです。

 今回は右側の通常の行き止まりスタイルで配管することとします。

 

 

完成しました。黒いステーが今回作ったステーです。そこにインジェクション対応のフェールレギュレーターを取りつけます。画像裏側から金属製の大きなフィルターを通ってガソリンが高圧ポンプで押されて入ってきます。手前側ホースはレギュレターで圧力を落とされたガソリンがキャブへ送られます。右側ホースはガスタンへのリターンで余ったガソリンが戻っていきますが、圧力的にかなりの量がガスタンに循環することになりそうです。

エンジン起動して問題なく作動しています。燃圧計を付けて圧力を0.4kgに設定しました。そのあと撚圧計は取り外します。撚圧をそんなに何回も確認しないし、余分な物は付けたくないし、計器ですから大事にしたいので確認後取り外します。

 

 

 

 

 

上から見るとこんな感じ

これで配管も終了したので、エンジンを始動しましたが問題ありません。

いつものフェールポンプが回るジーという音が聞こえます。

キャブ用ポンプのガシャガシャという音ではないので、ちょっと不思議な感じです。

 

心配していたのは電気系のシステムですが、インジェクションポンプはオイルプレッシャーとかスロットルスイッチでいろいろなフェイルセーフがロジックされています。わたしは今はインジェクションのコンピューターから配線までそのまま残しているのでこれが何とかつながっているようですが、これらを外すとどうなるか心配なところです。

 

でもこの状態ですでに真夏の炎天下500kmくらい走りましたがokです。

 

 

 

 

2)ヒートインシュレーターですが自作の物ですが、今回この暑さでは十分な機能は発揮できなかったと思われます。パーコレーションが発生していた感じです。対策が必要です。

現状は0.8mm厚の鉄板を使っていますが、鉄板を厚くするか、放熱を良くする工夫が必要です。

また、遮熱シート・グラスウールなどを追加で張りこむ手もあります。

前方からの冷たい空気を導入する工夫も効果がありそうですが、止まっているときはだめですね。

ステンレスは自分で熱を貯め込む性質があるので、厚めのステンレスに変えるのもいいですが、値段が高くなります。

まずは工夫してみてそれでもだめなら、強制空冷ファンを追加するしかないです。でもなるべくシンプルに行きたいですね。

 

 

まずは一番簡単な方法でグラスファイバーのアルミ箔付きを張りこむことにします。アルミ箔の張りつけは表裏反対かもしれませんが、こちらの方がかっこいいのでこの向きです。リベット止めしました。これで様子を見てみます。

 

これでだめなら次は今の鉄板の下にもう一枚アルミ板を張って2階建てにしてみようかと思いますが、まずはこれでテストします。

8月22日 暑い日でしたが久々にエンジン始動してみました。

インシュレーターの効果ですが、走り終えたあとインシュレーターの裏表とキャブを触って温度チェックをしました。インシュレーターの裏側は熱くて触れません。80度くらいといったところでしょうか。

インシュレーターの上側 グラスファイバーの断熱材の上は手で触ると少し熱く感じるので50度くらいでしょうか。断熱効果は出ているようです。この状態でキャブは触るとひんやりしていますので30度くらいといったところでしょう。結果、インシュレーターの断熱効果はかなり高くなったと言えると思います。

 

 

 

これで夏場の暑さ対策は一応完了です。でも後もう一つ人間のパーコレーション対策でエアコンの取り付けを検討していきたいと思います。また アップいたします。

 

 

対策が進んだ都度またアップしてゆきます。

 

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