スカイツリーに棲む快人Z432面相 -その3-

 

 

Z432のサイドブレ-キーワイヤーの交換

 

ミッションが完成したので、次のアイテムであるサイドブレーキワイヤーの交換に入ります。

私はこれをなめていて簡単と思っていたのですがとんでもないことになりました。

 

タイヤを外したついでに体重測定しましたが、12kGしかありません。私の15インチのポテンザre01で15kGありますからすごく軽いです。タイヤは6j14インチ 185R14DNA ECOSです。4本分で12Kgも軽いことになります。

 

タイヤとホイールのの重量は非常に重要だと思いますが、なぜかカタログでは重量をうたっていない場合が多いですね。真っ先に挙げるべきスペックだと思うのですが。

 

サイドブレーキワイヤーが見えてきました。


ついでにブレーキドラムを外してシューを確認しましたが全く問題ないです。すごくきれいです。

そしてさらについでに、トルクオンオフで左側の後ろでドンという突き上げ音があるので、このデフメンバーの左側マウントを確認しましたが少し隙間がりますが、これが問題かというとそうでもないとおもいます。ほとんどのこの仕様のマウントはここに隙間があります。

 

上側のゴムインシュレーターのさらに上につぶれてささくれ立っている物は何なんでしょう?

 

こちらは右側のマウントですが、緑色っぽいインシュレーターがメンバーからずれていますが、結果的にブッシュの隙間がありません。インシュレーターの塗装を見るとずれて外れているのではなく最初からこの状態で塗装されています。 また上部にゴムのカスの様になったものがあることも不思議です。

でもこれが問題課といえばそうでもないです。

 

サスペンションも確認しましたが取りたててガタのようなものもありません。

 

デフマウント切れたりはしていないようです。

 

結局、音の原因らしきものは見つかりませんでした。

画像が前後していますが、サイドブレーキワイヤーを外すにはこの青矢印のクリップを外して、もう一度打ち込むのですが、いかんせん外すことは何とか出来たのですが、打ち込みはこのデフの上の狭い空間でそれは不可能でした。このクリップは鉄板厚板でたわまないタイプで本当のくさびの様なものでした。


結局、デフも外すことになりました。

外したワイヤーを見ると左側はつぶれていました。動きに問題は無かったのでいいですが、なんでこうなったのでしょう。右側は問題ありませんでした。


次にドライブシャフトですが、スライドの動きが変だったので分解することにしました。

 

ブーツもへたっているし、バンド1本はプラスチックのタイラップです。ブーツにはシャシーブラックが塗られてしまっていますが、これは最悪です。塗料の端片がペラペラと脱落してきます。

 

車検の時はシャシーブラックは手塗りで指示した方がいいですよ。スプレー総塗りでは車の価値が下がります。

 

こちらはR側右側のドライブシャフトですが先ずは
片側分解して、超高級チキソグリース(価格3倍性能3倍)充填して組みつけます。

こちらはいいです。

 

でも、こちらは何でしょう?なんか変です。グリースが黒っぽく焼けているようです。

 

そしてよく見るとこ青矢印の部分に違和感が・・・・。

引き出してみたらなんとこの一列だけベアリングセットが4セット入っています。

当然、2セットしか入っていないところがありました。

 

このベアリングは12セットで4分割 つまり3セット/1列です。

 

これでは伸びたときにベアリングが胴付くという危険性があった、いやクリアランスで見て胴付いていたと思います。そうするとサスはここでストップして伸びきれていなかったということか・・・。

 

この前といいなんでドラシャはまともなのがないんだ・・・・。

 

愚痴言ってても仕方ないので、とにかくグリースアップしてブーツ新品にして、ブーツバンドも純正鉄製で締めこみます。完成です。

 

 

 

フライホイールの確認


ミッションを外した時にバックプレート回りにべっとりとオイルが付着していて、クランクオイルシールからの漏れ疑惑がありました。

確認のためクラッチを外していきます。

クラッチプレートは綺麗で減りもごくわずか、ほとんど新品のようです。

クラッチカバーも鏡のように綺麗です。

フライホイールも外しました。やはり面は鏡のように綺麗です。

 

 

クランク後端面ですがオイル漏れは見られません。問題なかったです。

 

 

でも、このミッションが刺さってくるパイロットベアリングの部分ですが、なんか変です。ニードルが欠落しているように見えます。


プーラーで抜き取ります。


やはり欠落しています。4本が失われています。

 

しかも、手前側の金属の輪っかですが、右斜めの部分が外側にこじられて変形しているのがわかります。これで、かなりの確率でミッション取りつけ時の事故であったと思われます。劣化したグリースの溜まり具合からして取り外し時ではないと思いますけど・・・・。念の為

クランクのパイロットベアリング穴を探ったら脱落した4本のニードルが出てきました。

フライホイールですがセルが噛みこんでくるギヤが変形して丸まってしまっていまうす。

 

s20エンジンのここはこの前もこうなっていました。

 

セルピニオンがうまく飛びこめていないようです。

 

セル側を確認しましたがつぶれはなかったです。

ここはハンドワークで修正していきます。

歯数が多いので大変です。根気よくやります。


セルモーターをチェックしていますが、左がz432用、右はL型エンジン用です。それぞれ中央手前に見えているのがピニオンギヤでこれがエンジン始動時に飛び出してフライホイールのギヤとかみ合ってエンジンを回します。比較するとやはり左のS20用はピニオンの歯先がとんがっていなくて平面ぽくなっています。左のL型と比べるとはっきりと分かりますね。だからフライホイールのギヤを前述のように破壊していってしまうんですね。わたしならこのピニオンを追加工してとんがりを付けてしましますんですが・・・。

 

 

ミッションの組みつけ復元

 

復元は分解の逆の手順ですから余り難しいことはないです。忘れ物をしないようにすることが最大の課題ですね。

ニードルが脱落したパイロットベアリングは新品がありますので交換していきます。グリースをたっぷり塗っていきます。

すでにフライホイールもクラッチも取りつけ完了して、後はミッションをドッキングしていきます。

いつも苦労するエンジンとの芯だしドッキングも今回はあっけなく完了しました。


ほぼ元どうりの位置にミッションが落ち着きました。

ミッション固定ボルトの締めこみでこんな物を使いますが、上に見えているドアの大きさと比較してもらうと分かりますが、すごく長いエクステンションバーです。これで力の限り目いっぱい締めこんでいます。


エンジン側も戻していきます。

 

ソレックスのキャブリンケージの固定ステーは標準品が失われてしまったのか鉄板のLアングルで作りなおされていますがが少し剛性不足と思います。


で、こんなものを削り出しました。材料はアルミのA2017ジェラルミンですので、タップも直切り出来ています。

いままでこうだった。

 

リンケージのステーが鉄板Lアングルで支えていますが、手で押すと簡単にたわみます。

この様に替えていきます。

押しレバーの角度も無理が無くなったと思いませんか?

 

ステーの剛性が上がり手で押してもびくともしません。


キャブリンケージはワンオフ仕様となりました。ちょっとカッコイイ。

 

 

 

 


完成しました。

 

 

裏山の秘密のテストコースで、試験走行していきます。

 


問題なくワインディングもこなしてくれます。

 

秘密のテストコースにはワインディングの登りと下りが含まれていますが、問題なく走行出来ています。

 

何とか完成いたしました。

 

この翌日、スカイツリーに棲む快人z432面相のオーナーである墨田のwさんが、奥様と御一緒に車を引き取りに来られました。

 

まだ50km試走しただけで少し不安はの残りますが、そのまま東京への150km余りの帰路につきました。そして無事帰還を果たしました。

 

この後の状況が wさんのホームページ

z432 fairladyでアップされていますのでご覧になってください。

自力でz432を補修している内容が詳しく書かれています。