2014.12.07 からスタート

ノーマル的S30Zの在り方  

これは私の2台目のグリーンのS30Zですが、今はだんだんとノーマルに戻してゆく作業をしています。  

すでにエンジンは2000ccだし、サスはノーマル・フロントスポイラー外したり作業をしています。  

赤いほうのS31Zはどんどんサーキット仕様に換えてきていますが、こちらはその対比車としていきます。 

つまりこちらはノーマルとしてのS30Zの良さを存分に出していきたいのです

その1  リヤハブ・ワイパー・シート破れ・ブレーキマスターバック・ヒーター修理

その2へ プレーキ・シートベルトリトラクタブル化・ステアリングラック修理・北海道出張

その3へ 足回りビルシュタインショックへ交換・大阪出張レトロカー万博

その4  シートの改良・デフの改良

その5  点火系改良ワコーCD1200取付・トルセンデフ取り付け・ドラシャOH・MK63に変更


2022年11月13日

シートの修理

 このところコロナもありイベントは殆んどなかったこともあり、このノーマル的S30Zで出かけることも全くありませんでした。しかし、今年はとうとう「昭和レトロカー万博」が大阪で開催されます。私は今回は3年分の出店費をためていたので、企業枠で参加することにしました。で、今回も48年式中期ボディーのこのS30Zで出張することになります。

 今までも何回も大阪まで走っているので一応問題が出ないところまでメンテナンスは進んできたのですが、私のノーマル的S30Zの運転席側のシートは痛みがひどく応急処理で直してありました。

前回の修理状況はこちら

前回の修理の時から運転席と助手席のシートパターンが異なることは気になっていたのですがそのままになっていました。助手席と同じ縦パターンの着ぐるみを入手して交換することにします。なぜかというと縦パターンのシート地のほうがかっこよく思えたからなんですが。同時に大阪までの往復800Kmの走破が少しでも楽にできるようにシートクッションのチューニングを行う事にします。

シートのチューニングはこちらのページに記載していますようにシートの神様とお話ししてヒントをいただいたことを織り込み、

さらに新素材として画像に出てくるようなラーメン状のクッションスプリングを駆使してメインのスポンジをぐるりと囲って補強することを意識して進めています。

分解しています。

この部分が前回の補修跡で、亀裂が入ってしまったのでシート地をはがして裏に宛て布をしてミシンで縫っています。この修理方法でもこの7年間、亀裂が進むなどの問題は出なかったです。

シートバックもシート皮を剥がしていきますが、シート裏には画像のように茶色い棕櫚(シュロ=植物)の繊維がクッション材として使われています。エコでよろしいのですが、いかんせん40年間でぺしゃんこにヘタッテいるし、見苦しいですが白くカビが生えてしまっています。これは背中が当たるところにあるエアー抜きホックから私の汗が染みこんで熟成されたものであることに間違いないです。

今回ここはこの白く見える新素材のクッション材で代替してゆきます。形状的にはシュロにかなり近いラーメン状のプラスチック繊維がぐるぐると巻かれながら成型されているものです。

そしてこの部分にはシートの神様からいただいたヒントからランバーサポート的なチューニングを仕込んでいきます。ちょうど腰の当たる部分にチップウレタンというクッション材の厚めのものを帯状に入れていきます。

上側の背中の当たる部分にはラーメンクッションの上にさらにごく薄い柔らかいスポンジクッションで覆います。

シート座面側

こちらはすでに組み立ててしまいましたが、白く見えるのはやはりラーメンクッションで、もともとは同じくシュロ繊維が入っていましたがこちらもボロボロでしたので交換です。左側に縦に帯状に見えるものはシート用クッションゴムバンドでちょうど尾てい骨が当たるところになります。ウェーブ状の金属クッションスプリングが入っているのですがなぜかフレームのリヤに接続されておらず、お尻がグダグダに落ちてしまいますので、そこを補助するようにします。画像では見えませんがシート座面の左右と前後の横の面にはすべてこのラーメンクッションを入れて補強しています。

組み立てました。

外観的にはシート座面の中央部にある横線の絞り(ここは実は裏からバンドで引っ張っている)とシートバックのヘッドレストの所の横線(ここも裏からひぱっている)の絞りがポイントなのではないかと思います。ここがうまく引っ張れていないとスマートには見えません。今回は座面の絞りは少し不足気味ですが、これはつるしのシート着ぐるみではコントロールが難しかったです。このシート着ぐるみにもっと手を入れてチューニングすればより良くなると思います。

取り付けました。これでもともとついていた助手席側のシートとデザインが一緒になりました。私は横パターンのシートデザインよりこちらの縦パターンのデザインが好みです。横パターンはセダンぽい感じを受けます。

 

ただし、よーく見るとビニールレザーの質感は経年変化によるものかそれとも製造手段によるものなのか助手席とは異なっています。大まかにいえば当時物のほうがシボ模様が荒く見えます。どちらかといえばリビルト品のほうがずっと洗練されたシート生地の感触を受けます。人工皮革の製造技術が進歩しすぎたとも言えますかね。

 

また、今回直した運転席側のほうがシートの寄り皺が目立ちますがこれは私の腕の限界と、つるしのシート着ぐるみの限界が出ていると思います。

いずれ助手席も着ぐるみ交換とシートチューニングの時期が来ると思いますのでその時には否応なく両方同じ質感になることでしょう。

でも、前よりはずっと快適になったので満足です。これで5日後に大阪まで往復800kmの旅に出ます。

念のためにとリヤブレーキをチェックすることにした。なんとなく音が変だ。

 交換するシューは画像のものがたまたま間違えて買ってあったのでこれを利用することにする。

シューの厚みは後2mmというところで限界に近いところでした。S30Zのリヤブレーキドラムのブレーキシューは結構減ります。フロントディスクパットはほとんど減らないけど経年変化で硬化してますます減らなく(効かなく)なります。

記録の為に走行距離を記録

84314Kmでブレーキシュー交換です。

今までの交換履歴はわからなくなっています。

新品だとこれくらいシュー厚があります。

ついでに夜間走行に備えてシビエ35の角型小型フォグランプを取り付けました。北海道へ行ったときはシビエオスカーのちょっと大きめのフォグランプで行きましたが、北海道の霧の中で役に立ってくれたと思います。

昭和レトロではかなり来客が多く画像も取っている暇がありませんでした。ご来店して出展品を買ってくださった方ありがとうございます。

 その夜は京都まで行って宿をとるのがいつものコースとなっています。今回も紅葉のベストシーズンです。

天龍寺の裏庭の竹林のあたり

天龍寺の池の裏側の散策路から

遠くに京都市内が望めます。

京都の紅葉を満喫してから夜も更けてから帰途につきました。途中のSAにて休憩。


2023年5月2日

車検が近ついているのでいろいろと整備しているのですが、これを機会にこのところ気になっているところを修理します。デフなんですが初めから付いていたデフなんですがワインディングの下りコーナーリングでタイヤの引きずりの様な違和感がしょっちゅう出るようになってきています。通常の高速道路の走行ではまったく支障はないのであとまわしあとまわしになっていたのですがいつかは修理しなければなりません。このデフにはLSDが付いていると思うのですが(どんなLSDかもわかりません)LSDが引きずるような感触で、おそらくLSDプレートがかじりかけているんだと思います。修理しなければなりませんがまず別のデフ単体で整備して準備します。

LSDを準備していますが、左が良く有るプレート式機械式のLSDです。(どちらもスバル用です)スポーツ用なら左のLSDで6枚構成でカム角130度くらいの効きの良いLSDに仕上げるのですが、今回の私のグリーンZはいかにノーマルでコンフォートに楽しんで走れるかを追求していますので今回使うのは右側のトルクセンシングLSD、いわゆるトルセンデフです。トルセンデフは効きがマイルドなのでサーキットスポーツの世界ではあまり人気が無いですがスバルがインプレッサSTIに正式採用しているくらいですから、十分な性能があるはずです。トルセンはプレートの摩擦ではなくピニオンギヤの様なものの間に発生するオイルの粘性抵抗を利用しています。

ここにハス歯のピニオンギヤの様なものが見えますがこれがいくつもこの中に入っています。

中心部の4っの小さな穴の中にギヤがぎっしりと詰まっているのが見えます。

リングギヤを取り付けました。

S30Zに適するギヤ比は3.9となりますが、スバル系は殆んどが4.4なので3.9を探すのは大変です。このリングギヤは内径が115mmサイズ(日産純正には110mmサイズである場合もある)で固定ボルトがM11(日産純正はM10である場合がある)8本なのでいろいろ探し回って何とか取り付けました。

R180ケースを準備してピニオンを組んでから、LSD玉リングギヤ、サイドフランジベアリングの順で組んでいきます。

バックラッシュは0.1~0.13

ピニオンプリは14、0Kg

サイドプリは1.6Kg

LSDイニシャルは0です。トルセンは無負荷でしかもオイルが入れてない状態ではオープンと同じように左右フランジは自由に逆転すらできます。

 

各設定値もきっかり出してうまく組めました。

正転側刃当たり

ほぼど真ん中、少し稲妻状にずれているのが気にはなりますが、この後確認してゆきます。

逆転側、べったりです。

スバルのトルセンなのでサイドフランジはスプライン系が太くなり、スバル限定となり、カメアリの専用パーツを使う事が必要になります。

フロントコンパニオンは日産純正を使いました。スバル用はプロペラシャフト取り付け穴のピッチが異なりそのままでは使う事ができません。日産に合わせて穴を追加工すればスバルのままでも使えないことは無さそうですがね。これ以外にもカメアリの強化品というものがありますのでそれを使う事もできます。

リヤデフカバーは私が考え出したスペシャルです。S30Zの車体側をほとんど加工することなく取り付けできるフィン付きデフカバーとなります。この仕様はすでに私のサーキット用S31Zで実用しており、サーキットでも使用可能です。サーキット用S31Zのデフ詳細はこちら

2014.12.07 からスタート

ノーマル的S30Zの在り方  

これは私の2台目のグリーンのS30Zですが、今はだんだんとノーマルに戻してゆく作業をしています。  

すでにエンジンは2000ccだし、サスはノーマル・フロントスポイラー外したり作業をしています。  

赤いほうのS31Zはどんどんサーキット仕様に換えてきていますが、こちらはその対比車としていきます。 

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