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旧車にもやっぱりカークーラーが欲しい

 カークーラーをゼロから取り付け、配管、真空引き、冷媒注入までやる奮闘記録

取り付けるのはフェアレディーs30z。

 

その1 S30Zでクーラーユニットをどこまで奥に追い込めるか の奮闘記

その2 S30Zのクーラーユニットを助手席を犠牲にすることなく取り付ける 奮闘記


2020年8月29日

カークーラーの取り付け

オーナーと相談したり、すでにカークーラーを取り付けている人に品質など確認しながらこの後付けカークーラーキットを購入しました。全部が中華製の様ですが、今では日本製を探す方が難しいので、仕方ないです。

 

実車取り付けの様子は こちら

 

このカークーラーキットには一切の取説が無くこの画像のパーツが有るのみで、不親切というか超くろうと向け製品です。

室内ユニット

角が面取り形状なので圧迫感が少なくつけやすいユニットと思います。

室内ユニットのファン

コンプレッサーはすごく小型でエンジン馬力を食わないで済みそうです。

説明書きも躊躇なく中華製造そのまま

このコンプレッサーですがなんと私の手持ちのジムニー用(スズキ)コンプレッサーとうり二つであることを発見しました。ベルトプーリーなどは異なりますが本体はほとんど同じでただ全長が2cmほど長いだけです。ステー類もドンピシャ同じ様です。

 そこでジムニー用のコンプレッサーステー一式を流用しようと考えたのですがエンジン側の形状が異なるので無理そうであきらめました。

 ジムニー用(スズキ)と同じところで作っていたものなら逆にいえばある程度性能や耐久性は安心できるかもしれないのですがどうでしょう。

こちらから見てもほぼ同じであることが分かります。

L型エンジン用のコンプレッサーステーはこんな感じで巨大です。丸ごと鉄鋳物でできています。(アルミ鋳物のものもあります)当時物の巨大なコンプレッサーを固定するもの用なので、今度のようなほとんど軽自動車用のコンプレッサーにはオーバースペックだし、取り付け幅も異なるので改造ベースにもなりそうもありません。

コンプレッサー取り付け用ステーの製作

最近の後付けクーラーはこのステーが手に入らないのでほとんどがワンオフ製作されています。今回もこのように材料を準備しました。

材料を切ったり貼ったり、いや溶接したりしてこんなブラケットを作りました。

コンプレサーを取り付けるとこんな感じ

ブラケットをエンジンに取り付け

コンプレッサーを取り付け

エンジン側のプーリーとラインが合わないとだめですね

コンプレッサーについては完成

ホース類

このキットを広げてみてセット方法をシミュレーションしたのですがどうしてもつじつまが合わず、自分の配管組み合わせの仕方が悪いのかと思い何度も見直したので時間がかかったのですが、結論的には

・冷媒を注入する入れ口、チャージバルブが高圧側が 

欠損している。冷媒は高圧側と低圧側両方向から注入するはずですが高圧側は、コンプレッサーからホースまで何度も探したが結局バルブが足りなかった。

・コンデンサーとドライヤー筒を接続するところのジョイントが径がちぐはぐで接続できない。

 やれやれ、日本で購入するキットではありえないことなので自分が間違えているに違いないと考え続けたのですが、中華製については考えを切り替えなければならないようです。

 

 

低圧側チャージバルブ コンプレッサーについていることが多いがホースの場合もある。最近はワンタッチコネクタータイプが多い。

 実は後で判明するのですがこのチャージバルブは私の持っている接続ホースでは接続できないことがわかり、困ることになるのですが・・・・。

 

高圧側ホース、これだとバルブが不足の状態

コンプレッサーについている場合が多いが、今回はそちらにも無かった。


コンデンサーの設置

 

S30Z専用なのかどうかわからないが、コンデンサーはこの位置でサイズ的にはぴったりだった。ステーは付いてこないので、ラジエターと同じボルトで共締めできるようステーを製作、材質はステンレス。自分は車体に余計な穴はできるだけ開けない主義です。

電動ファンを準備します。ツインタイプ

コンデンサーの前面に取り付け

ボンネットの保持スプリングにギリギリのところで入っています。組み付け穴合わせはしんどかった

前方から見るとこんな感じ

左右に丸いホーンを取り付けています。

コンデンサー部は完成

ドライヤーも既設の穴を利用してこの位置に取り付けた。この車は左ハンドルです。

室内ユニット エバポレーターの取り付け

吊り下げタイプのカークーラーは冷気が吹きだすエバポレーターを助手席前に取り付けている例が多いですが、ここにはs30zの場合画像のようにヒーターファンモーターが有るため、どうしてもユニットが前にせり出してきます。助手席にあまり人が乗らないならそれでも良いですができる事ならもっとスマートに取り付けたいですね。

 トヨタ2000GTとかタクシーなどでは座席後部にクーラーの室内ユニットを取り付けている例もある様です。

そこでこのファンモーター一式を取り外してきます。

これがファンの部分でシロッコファンといわれるものだと思います。特徴は作動音が小さいことなのかな。

今回はこれがどうしても邪魔になるので取り外してしまうことにします。

 S30Z系に乗った人たちでこのファンスイッチを入れたことのある人はすごく少ない、つまりほとんど使わないと思います。自分はかつて雨の日のガラス曇り取りでこのヒーターファンを全開で回し続けたことがありますが、1時間ほどでフューズボックスから煙が出てきてあわててスイッチを切ってみたらフューズボックス全体が七輪で焙った餅のようにふにゃふにゃになって溶けかかっていました。

ヒーターファンユニット全体を外してしまうと少し問題が出ます。

この内外エアー切り替え装置がなくなってしまうので、外気導入(ベンチレーター)とか内気循環(ルーム)とかが出来なくなってしまうことになります。真ん中に見えているところが切り替え装置でここにエアーコントローラーレバーからワイヤーが伸びてきてここのレバーを動かしています。外気導入が出来ないと冬場はヒーターがまったく効かない状態で過ごすことになりますので問題があります。外気導入していれば走行風でここからヒーターユニットに風が通るのでそれだけで温かくなります。

 

これで開いた状態、この上はダッシュに窓が開いていてその上はカウルトップに通じていてそこから外気を取り込みます。

 

これで閉じた状態、フラップが見えますがこの作りはサンバイザーのように板にクッション材を張ってそれをビニールレザーでくるんであり、これが劣化すると締まらなかったり、締めた時の音がバーコンではなくガシャ!という音になります。


いきなりこうなっていますが何がどうなったかわかりますか。空気通路の最小限を残してケースを切り取ってから、薄い鉄板で蓋をしています。つまりこの部分にエバポのお尻を入れてこようとゆうことです。

色塗りしています。

仮組するとこんな感じ

室内ファンを全くなくしてしまい不都合が起こった場合に備えてエマージェンシー用にこの四角いファンを取り付けておきます。電源は今までのファンコントローラーと同じ配線から取るので一応3段階風量調整ですが、最大でも大したことないので気休めていどです。

 しかし今までの経験から冬場はヒーター強度を最強にして外気導入してやれば走行風で十分に温められヒーターファンは不要でスイッチ入れたことは無いです。

ファンユニットを室内に戻しました。今までより10cmくらいは奥にエバポレータークーラー室内ユニットを追い込めそうです。

バルクヘッドへ太いホースを通すための穴2個とドレインホースを通す小さな穴、合計3個必要となりますが、よく見ると大きな穴は1個すでに開いていましたのでそれを流用します。

バルクヘッドに開けた穴に冷媒ホースを通してエバポ室内ユニットを取り付けます。室内ユニットを固定するステーを作ったり(キットに付属のステーはふにゃふにゃで使いもんになりません。すぐに落ちてしまうでしょう)ホース配管したり周囲の邪魔になるものを移動したり、電気配線もしたりと、クーラー取り付けの上でもっとも面倒な作業の部分です。

かなり追い込めたと思います。

室内ユニットが低すぎてつま先が立てれない、クーラー下に足を突っ込むと抜けてこなくなる、乗り降りでクーラーユニットが膝につかえる、などのことは回避できています。

ホース配管

 今までのところでクーラー装置の主な部分は設置できたので外観的には完成したように見えますが、実際はこれで50%が出来ただけです。

 それぞれの機器を接続するホース配管をしてゆきますが、これをしくじると冷媒漏れが発生して全てやり直しということにもなりかねませんので、かなり慎重になります。

 コンプレッサーに高圧、低圧の配管接続

この時点で通常のクーラー配管と配管の伸びてゆく方向が全く逆であることに気が付きますが、これは左ハンドルだからこうなるというのもあるのですが、実は左ハンドルでも多くの場合は右回りで配管している場合が多いのではと思います。

右回りで配管すると、L型エンジンはこちら側にほとんどの付帯パーツ、キャブとタコアシ、左ハンドルではブレーキマスターと密集していますので、ここにさらにクーラーホース設置ではさらにバランスが悪くなります。そして右側配管で最も悩ましいのは高温を発するタコアシをいかに潜り抜けて冷媒ホースをコンプレッサーまでつなぐかということで、温度環境的にも悪いし、最悪タコアシとクーラー配管がけんかして穴が開くということになりかねません。左回転配管はこれを一気に解消してくれる配管になりますね。

コンプレッサーからコンデンサーの下側を通ってエンジンルームに回してゆきます。

そしてガラガラ状態のエンジンのこちら側を通して室内エバポレーターへ接続します。配管全長がだいぶ長くなるように思いますが、ゴムホースですからそれほど重量が増すわけでもないし、ゴムホース通路内のガス容積が大きくなりますが冷媒ガスの増加量もしれてます。アルミ配管を使う場合はもっと合理的な配管もできるかもしれませんが、汎用のすべてゴムホース配管での設置ではこれで妥当かもしれません。

やっとここまでたどり着きました。回路内の真空引きをやっています。左下の黄色いホースがつながる機器が真空ポンプで、2ステージで高度な真空度まで引くことができます。そしてこの作業をすることにはある大きなポイントがあります。

 

真空を引いた状態、青の低圧側が-100Mpa

赤の高圧側がー側のストッパーに当たるまでめいっぱい真空を引いています。この状態で回路をロックします。

 

そしてこれが20分経ったあとの検証の画像、何っ何にも変わってないって?それでいいんです、回路内のシールが完全にできていることの一つの証拠となります。シール漏れしていればこの時点で真空度は大気圧の0に戻ってしまいます。


次にとうとうガスチャージとなります。真空引きで回路内がシール漏れがこの時点ではしていないことが確認できているのである程度安心してチャージできます。これが1缶目でこの時はエンジンもかけずただ回路内へガス缶の圧力(=650Kpa)で低圧、高圧両方の回路内へガス缶が空になるまでチャージしています。

回路内の圧力が低圧、高圧ともにガス缶と同じ圧力に満たされています。(メーターの左右でスケールが異なるので指針は一緒の位置ではありません)。これ以降はガス缶の圧力では圧力均衡状態でチャージできないので、ここからエンジンをかけてクーラーコンプレッサーを稼働させて、コンプレッサーの自力で高圧側の圧力を上げていきます。(1400Kpa目標)

2缶目のガス缶を注入してマニフォールドゲージの圧力が目標とする圧(黄色テープ)に近ずきました。

高圧側がまだ低いですが、こちら側はコンプレッサーの容量で変化する場合もあるのでこれで良いと思います。

 実はこの2缶目のチャージがなかなかできずガス缶3缶も無駄にしてしまいましたが、最初は原因が分からなかったのですが結局はこのキットのホース配管の低圧側のチャージ口が合わなかった(規格違いなのか不良品なのか不明)ことが原因で、今回は裏技使って切り抜けました。

サイトグラスの感じも良くなりました。ガスが足りないと白く霧がかかったように未液化のガスが連続して流れるのが見えますが、ガスが適量になると時々間欠的にガスが見える程度に変化します。表現が難しいですがとにかくこのサイトが安定しているように見えればOK。 べったりとガス泡が見えない液だけの状態だとガスが多すぎの場合があり、その場合はコンプレッサーが破壊することでしょう。やはり昔からある装置なのでこのサイトグラスを良く見ればゲージマニフォールドメーターが無くてもクーラーの状態が分かる感じです。

室内でMAX稼働させたエバポの吹き出し口の温度を計測して10.6度と出ていますので目標どうりです。体感的にも寒いくらいに冷えています。温度調節して適温にセットするとマグネットスイッチがちゃんと入り切してシステムコントロールが出来ています。(当然か・・・)

 

実際の取り付け状況は こちら