ヤフーオークションで出品しています

こちら http://page9.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k166904656

 

 

 

2013年12月4日 

71BコンパチC エキストリウム α26号機製作

 

26台目となります71BコンパチC 71Bの中身を全て71Cに入れ換えるものです。

今回も すべてのシンクロとベアリング・シールを純正新品に交換してゆくエキストリウム

バージョンです。

 以前はシンクロとニードルベアリングは良品(=整備書の磨耗限度の中間値以内)であれば

流用で作っていて問題なかったですが、最近はせっかく分解するのだからということで、

全部新品に交換するタイプが要望が多いです。

 

 費用をかけずにやるならば、良品流用の方が安く済みます。

 

また、場合によってはクロスギヤを組みたいという要望も多く、○アリやOSを使いますが、

この場合はギヤまで新品状態となり、中身はほとんど新品ミッションになりますね。

 

この辺りの仕様や費用は オークション・販売のページ で見れます。

 

 

 

今回も製作過程の画像をアップしますが内容としては今までのコンパチ化と変わるところはありませんので、取り立てて載せることも無いのですが、私の備忘録としてアップしますのであしからず。

 

尚、このミッションは販売しますので、ご興味のある方はオークション出品前にメールやTELでご連絡ください。ヤフーオークションには12月7日ころ出品の予定です。

 

ヤフーオークション 出品中です。ご興味のある方は下記アドレスでどうぞ

 

http://page9.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k166904656

 

 

 


71BコンパチC エキストリウム α26

 

先ず、基礎となるメインシャフトの精度を確認します。

今回は振れで 0.02mm 芯ズレで 0.01mm

でした。

 

このメインシャフトは71B、71C併せて何種類もあります。

一見同じように見えても、微妙に寸法が違っています。

どうもシャフトに判別用のマークがあるようなのですが、部外者の私にはその暗号はわかりません。

そこで、ひたすらミッションを集めて分解し、マイクロメーターもほとんどのサイズを準備して測定して、その差を調べていきました。

そして、その中でこの コンパチ化に使えるものはある限られたものだけです。

この選択を誤ると一見組み付け出来たように見えても、

実際はとんでもないことになってしまいます。

 

私はこの選択を試行錯誤の上、簡易試験機を作ったり、自分の車につけてサーキットで確認したりしてやっと自分で納得できる完璧な方法を見出すことが出来ました。前職で身に着けたスキルでCAD(コンピューターのソフトで設計製図することができる技術)や測定技術を使って、ギヤーやワッシャーシムのクリアランスの整合性をチェックできたことも大きな助けとなりました。

(前職では測定は3次元測定器というミクロン精度で空間測定できる機械を使いました。これがあると便利なんですが1台○千万円してました。)

 

 

 

そしてアダプタープレートを自作ジグにセットして組みつけに入ります。

このプレートははミッションの中央部にある2cm厚の鉄の板ですが、その形状より鍛造か鋳造で作られてることがわかります。そして非常に弾力がある素材ですから、高合金鋼であると思います。普通の鋳物は非常にもろいです。


左から2速 中下シンクロハブ・スリーブ 右1速となります。

 

それぞれニードルベアリングやシンクロは交換します。

 

2速はダブルシンクロで、金色のシンクロコーンが2個あることが分かります。これで接触面積を増やして摩擦力を増してシンクロ力を増しています。

 

 

各ギヤーの両サイドはスラストを受ける為に研磨面になっています。

時々この面が焼きつき気味になっている場合があります。

オイルが劣化したり、回転が異常に高くなった場合など、接触面の摩擦で発熱して、材料が溶ける限界まで温度が上がると焼きつきます。金属の極表面の薄い範囲では簡単に数百度の温度になっていると思います。これを防ぐ為に金属の間に油膜を作って摩擦力を下げるのですが、そのためのオイルの取り入れ口が画像のスラスト研磨面にある2本の溝のようなものです。

 

わたしはこの溝の仕上げをしっかりしてオイルが入りやすく加工し、さらに研磨面全周にダイヤモンドやすりでオイル供給溝(スジ)を付けていきます。

これはカウンターギヤですが、やはり形状から鍛造か鋳造だとおもいます。

ギヤが左から 3速 2速 1速 と3つありますが、71Aでは3速も別体でした。

 

これは製造技術が進歩して3速2速をこの狭い隣接距離の中で刃物が干渉せずに作れるようになったからだと思います。

 

精度はダイヤルゲージで触れが判別できない=0でした。

左からインプットシャフト シンクロハブ・スリーブ 3速となります。

3速もダブルコーンです。

 

5速です。これはセットで扱うことが整備書で指示があります。

 

ニードルベアリングはなぜか2列で使います。

理由は良く分かりません。

1列の方が面積が増えると思うのですが・・・。

ギヤ部の組み付けは完了しました。

 


カウンター側のボールベアリングがまだ取り付けてないですが、主要部分は組み付け完了しています。

この後シフトフォークなどを組みつけていきます。

 

 

 


完成状態です。この前に簡易試験機に取り付けて1時間回していますが、画像撮るの忘れました。