2017年2月5日

 

ウルトラCューニングZを元に戻す

 

仲間内の愛知のHさんから相談を受けました。

駆動系がなにやらすごいことになっているようです。買ったときからこのようでなんか変だなと思っていたとのことです。

 

向こう側に見えるハコスカGTRもHさんの所有車です。

 

ミッションとしては別途71BコンパチB’ β7を

あらかじめ作っています。詳細はこちら

 

フランジタイプのままで中身をフルワーナー71B最終バージョンに入れ替えるβシリーズです。

特徴はシンプルであること。

 

通常エンジンなら2800まで問題ないと思います。

一日日帰り乗せ換えコースなので、いつものように一緒にやっている車屋さんのリフトで作業にかかります。

 

朝9時半に愛知よりハコスカと2台で自走してきました。

 

エンジン回りでやらなければならないことがあります。ミッション交換時はエンジンが傾くのでアクセルリンケージの?マークのところ(わかりますよね)で切り離しを行います。

 

また、あまりに古い車の場合ヒーターホースやラジエターホースが固まっていると亀裂が発生しかねませんので、チェックします。

 

稀に、ファンブレードがラジエターにすごく近く改造されている場合があり、これもチェック。

マフラーの状態、左側ウルトラ技でかわしています。

ちょっと寄り道

このキャリパーなんでしょう?見たことがありません。なんかありがたそうなお宝グッズぽいな。

さてさて問題はここからなんですが、すでにこの時点で相当悩みます。デフのフランジが引っ込んでいて結合ボルトさえ外せるかどうかのきわどさ。

もちろん、純正ではもっと(3cmくらい)前側にフランジが有ります。

デフはこんな記号ですが何のデフか判別できません。一番可能性が高いのは

R160(純正はR180)ですが、または何か特殊なものかもしれませんが、全体的にはかなり小さい(軽い?)様です。

そして衝撃の画像、ミッションとの接続部十字ジョイントをプロペラシャフトのスプラインが直撃しています。・・・・ウルトラCューニング

何とか外しましたが一番下がついていたプロペラシャフト。真ん中が純正の普通のプロペラシャフト。一番上は71A5速用(432など)のプロペラシャフト

 

どうやるとこれで駆動系が成り立つか推理できるかどうかやってみてください。さてミッションはどうなっているでしょう。

お次はシフトレバー

上が今までついていたもの

下が純正シフトレバー(虎の子を引っ張り出しました)

 

うーん・・・・ウルトラCューニング

ミッションのマウントインシュレーターの間に厚板鉄板でオフセット取り付けしてるようです。

ミッション外しましたが

上が純正改β7

 

下が今までのミッションですが長さが10CMほど短い様です。おそらくSR用ではないかと思われますが、フロントケースはどうしたのでしょう。ギヤ比的には1ST2.9からはじまり、5速が0,8ぐらいのだいたい純正レシオです。

クラッチはバレオ

バレオをたしかフランスのパーツメーカですが、今では日産と提携していると思いますが普通の純正品パーツメーカーです。

フライホイールはまあまあ

上の画像のフラホセンターにこのミッションインプットの受けパイロットブッシュが打ち込まれていますが外してみたらこのようです。左が今までの、右は新品

仮にミッションのインプットシャフトを入れてみるとこのようで、向こう側が透けて見えます。いままでこのガタ分ミッションのインプットシャフトは踊っていたことになり、ベアリングやオイルシールなんてひとたまりもなかったでしょう。

フロアトンネルも超ショートミッションを取り付けた関係でシフトレバー分4CMほど前側が切り取られています。後で鉄板でふさげばこれからは純正のトンネルカバーゴムがちゃんとつくはずです。

だんだん取り付けていきますがデフがここでも邪魔をしていて、左右に角ばった出っ張りがあるのでマフラーをこれ以上上に上げれません。これでなければあと5CMぐらいは床面いっぱいに上げれそうです。

下回りを見たついでにここもチェックしましたが問題ありです。ステアリングラックのジョイント部ですがスプラインシャフトががたがたで、ねじ増し締めができない(胴付きしている)くらい摩耗しているようです。これは非常に危険なのですぐに対処必要です。

240Zが完了したので引き続きGTRのミッションオイル交換ですが、交換時点で私は必ず排出量と排出物をチェックしますが、ミッションオイルは1Lしか出てきませんでした。(正規容量は2Lですので少なくとも1.8Lは出るはず)また、オイルの中から3mmほどの金属塊が3個ほどでてきました。このミッションももう限界でしょう。

 

出すときには廃油受けにジャーと出して、入れるときはペール缶などからジャバジャバいれてあふれたら終わりではなにがあるかわかりませんよ。入れるときも必ず2Lを測ってから入れます。

とにかく完成してこのあと試験走行して問題なし。操作感はもちろん今までのに比べれば雲泥の差でしょう。

 

その日の午後愛知のHさんが自宅まで150Kmくらい走ってお帰りになりまして、夜ご連絡をいただきました。以下メールです。

 

お世話になりました。

 

 

 

第二東名~東名~中央道~環状線(土岐~)~東名~名古屋IC~春日井

 

(環状線は少々スピードが出ます)

 

大回り(料金は同じです)で21時頃帰宅しました。

 

清水で入れたガソリン無くなりました。

 

 

 

問題なさそうです、5速が伸びますし、振動、音もかなり少なくなりました。

 

4~3~2シフトダウンもストレスなく行えます。

 

 

 

乗るわくわく感があります、今日も雨でなければ・・・・

 

実は乗りました、路面の凍結は乗りませんが

 

雨などは普通に乗りますし、現場、官庁も行きますヨ!

 

拭き上げと、倉庫内のエアコンはつけます。

 

振動とミッションの入り方は感動ものです。

 

大満足です、ありがとうございました。

 

以下私からのご返事です。

 

こんにちは 

 

雨の日まで乗られたということで、飾り物ではない証拠でいいですね。

 

「乗るわくわく感」があるということですが、それこそ今私が毎日考えていること

 

そのものです。少しでもその域に近づけたらと考え続ける今日この頃です。