71BコンパチC Ω17~

2018年8月27日

71BコンパチC Ω17

 

今までも何回かごひいきにしていただいたショップさんからこのミッションのご注文です。

 L型用のこのケースを支給でブラストかけて欲しいとの要望です。ショップのデモカーに使うということで外観も重要なファクターとなります。

 

もう1点非常に難しい要望が有りますがそれはサーキットアタック仕様で5速を0.81ギヤ比にしたいとのこと。71B純正はほとんどが0.86ギヤ比です。コンパチ化して71Cの中身となると通常は0.75ギヤ比でかなり高いギヤ比となり通常は高速でのメリットがありますが、サーキットとなるとコースによってはギヤ比が合わない場合が出てきます。いろいろ考えて何とか0.81を造りだせそうなやり方を掴みました。そのためにまず画像にある様にタートルリアルのクロスギヤを準備しています。

 これが完成すると久々に新たなミッションレシオの開発となりますので気合が入ります。

 

5速のギヤ比0.81化のためにある特別なギヤが必要ですが、日産部品で何回もトライしましたが思っていたようなものは出てこず、どうも製廃っぽいです。(この後新品を入手ました)後は市中にあるものが出てくるのを気長に待つしかないようです。

 71Cコンパチでなくて71Bで良いのならたくさん部品はあるのですが71Cダブルシンクロでやることに意義があると思いますので引きつづき捜索することにします。

2018年10月18日

5速ギヤ比が0.81のコンパチC Ωバージョン

とうとうΩバージョンで5速0.81とする組み合わせの部品を探し出しました。

ギヤ比は

1ST  2ND   3RD  4TH  5TH

2.93 1.86 1.33 1.00 0.81

 

このギヤ比は240クロスにかなり近いです。

これで2・3・4速ダブルシンクロ

クロスギヤを使います。

5速は0.86ではなく0.81となります。

これが今回探し回ったメインインプットギヤ

新品です。

これを使うと一次減速が落ちるので全体のギヤ間がさらにクロスし、各ギヤ間の回転の落ち込みが少なくできます。

実際このギヤ比であとはサーキットや使い方に合わせてデフギヤ比を変えていくのが最も戦闘的であるかもしれません。

アッシーを進めています。

ギヤ精度

 

EP0.27 0.14 0.15 -- 0.19

BR0.18 0.17 0.13 -- 0.07

1速のエンドプレイが0.05少ない傾向ですが問題ないと思います。この中で中古品は5速のギヤのみであとはバックギヤも含めてギヤ部品は新品となりました。

完成です。

新たにブラストを取り入れたので外観は新品のようにきれいです。こんな時アルミは便利ですね。こうして何度でも再生できますので、環境にも優しい金属です。

 

シルバーの塗料で塗っていた時もありますが、よほど下地を磨かないと密着が心配なので毎回はやってはいませんでした。

ブラストの後シリコンスプレイで保護しています。


2018年9月14日

71BコンパチC Ω18

 

岩手の方からΩを依頼されましたので取り掛かります。

画像はミッションケースですがこちらで準備していますが程度の良いものはだんだん少なくなってきています。これはかなり程度のいい方ですが、これをブラスト加工するとさらにきれいになり新品のようになります。(別途費用は掛かります)ご希望の場合はブラスト可能ですのでお申し付けください。

 

 外観が気になる方はご自分のお持ちのミッションンを支給していただければ納得の仕上がりになると思いますし、下取りとして値引きをしていますのでお得です。

いつものように取り掛かります。メインシャフトは新品使用します。

1-2速関係の部品。

メインインプットをダブルシンクロ仕様に替えています。新品のメインインプットを少しもったいないけど改造してダブルシンクロ化しますが、純正では存在しない仕様となります。その効果は3速ー4速ー5速を多用する現代の高速道路事情では絶大なもので、ドライブするのが楽しくなります。

5速はオーナー様のお好みで0.83ギヤ比です。Ωの標準は0.75ですので71Cでも少し低いギヤ比になりますが、71Bの標準が0.86ですからそれよりは少しハイギヤードという設定になります。

組み立てが終わりました。

 

ギヤ精度は

        1ST  2ND  3RD      5TH

エンドプレイ 0.27 0.14 0.12 --- 0.19

バックラッシュ0.10 0.11 0.16 --- 0.08

きれいに揃っています。よろしい値です。

ケースがブラストから戻ってきました。

非常にきれいになります。(オプションです)

私はサンドブラストは使わないようにしていますが、メディアの研磨粒子がケース内に残るのが嫌だからですが、昨今サンドブラスト以外のブラストが増えてきたので利用することを始めました。

 ブラストは使っていたミッションそのままをブラストに出せばきれいになって戻ってくるかというとそうではありません。いつもと同じようにべっとりとこびりついたタールのような油は除去して、その後メディアが内部に入らないよう厳重な蓋をしなければなりませんのですごく手間がかかります。

シフトロッド部も分解してオイルシール交換

ウサギの耳にシフト支点追加工して将来クイックシフト化できるようにしておきます。シフトレバーはイーザ方式クイックレバーがボルトオンで取り付け可能。

このストライキングブロックはガイドが画像に見えるベアリングガイドとなっています。

奥に見えるオイルシールはもちろん交換します。

完成しました。

71BコンパチC   Ω18

4速まで大径ダブルシンクロ

5速は0.83のスペシャル

メインインプット・メインシャフト他純正新品

ケースブラスト加工後シリコンオイルで 防錆