2016年2月10日

71BコンパチC

 Ω7クロス

 

奈良のハコスカの方からコンパチC

Ωバージョンを依頼されました。

Ω7となります。

 

サーキット走行がメインということで、今までフロントケース替えの71Cを使っていたがいまいち具合良くないということでコンパチ化です。

 

ギヤ比は鈴鹿サーキット向けが欲しいとのことで当初〇S5速フルクロスで進めたのですがまさかの在庫無し(コンパチなので71C用)で、次善の策として〇メアリ3速クロスで行きます。

こちらのほうよりクロスしているのでギヤ比的にはさらにサーキット向きではあります。

 

〇S技研に確認したところ5速フルクロスは3速と比較して一次減速比(4速)が異なりより高くしており純正品との互換性は無い、また5速はカウンター側の軸径が太くなっているので純正品との互換性は無い、またすべてのシンクロギヤ(舳部分)は各ギヤへビーム溶接されているというかなりとがった仕様であるようです。すごくマニアックですがこれは自由度がかなり限定されることを意味しており、破損した場合などに純正品で代替できる部分が少ないことになりますのでもうほとんどレーシングオンリーといっていいですね。

今回はメインシャフトは虎の子の純正新品を使用します。

センタープレート部分の組み立て

2速、1速のパーツ達ですがこの中で中古品はハブとスリーブのみ。

スリーブはWPC処理しましたので外観的には新品のように光っています。

カウンターとのアッシーですが、この中でまだ中古品はハブスリーブのみ。シンクロリングはもちろん新品

3速ですが、こちらも中古品はハブスリーブのみ。スリーブはWPC処理。

そしてここがΩバージョンたる所以のところですが、メインインプットシャフト(4速)は通常の71Cはすべてのタイプで画像上のタイプでシングルシンクロとなっています。これでも71Bと比較すればシンクロ径が大きくなっていますので格段の強化ですが、Ωバージョンは下の画像のようにさらに大径のダブルシンクロとなりますのでその差は歴然です。これでサーキットや高速で多用される4速のシフト性能が改善されます。

 

もう一つ今回は中央部にあるニードルベアリングが太いタイプを探し出してきましたが、これは純正品のなかでも最終型の一部に採用された仕様のものです。

 

 

5速ですが通常の71Cはギヤ比が0.75となりますが(2・3ダブルシンクロの場合はほとんどがそうです)今回、鈴鹿サーキットに合わせて0.83にしたいという希望で0.83のギヤを探し出してきました。(OS5速クロスも5速は0.83です)

 

シンクロハブが映っていますがバックにもシンクロが付くバックシンクロタイプとなります。

ギヤ部分が完成しました。

この中で中古は一次減速(4速)と5速とセンタープレートあとは純正新品といってよいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギヤ精度

    1st  2nd  3rd 4th  5th

EP 0.35 0.24 0.15 --- 0.15

BR 0.15 0.08 0.12 --- 0.12

 

 

 

5速とバックシンクロ部分です。

M38はもちろんいつものようにサイドロックボルトの技で固定します。

今回この3-4速シフトフォークも新品を使用しました。

そしてさらに3-4のシフトロッドも新品を使います。

 

新品率高ッ!

完成です。

 

リアエクステンションに小判型のパーツがあるタイプはバック誤操作防止機構で、5速からシフトダウン時誤ってストレートにバックに入らないようになっています。

 

今回のバックはシンクロ付きなのでこのタイプのエクステにしておいたほうが安心です。

シフトレバーはハコスカ用の特徴的なまっすぐなシフトレバーです。