2019年8月11日
S30Zのメーター照明を劇的に明るくするの巻
S30Zのメーター照明はボリュームで照度コントロールできる豪華仕様なのですが、暗く感じて見えずらいです。
2019年6月19日
サファリーZ その5
今回は故有って名古屋港まで車体引き取りにに行きました。故というのは愛媛から搬送されるにあたり運送会社の遅れの為、受け取りタイミングが取れなくなったためですが、明後日からBMWで北海道ツーリングなので必ず今日行きつかなければでなければだめという綱渡り的な受け取りになりました。
画像は東名高速、豊橋当たりまで来てパーキングでのショットです。走った感じでは大きな問題はなさそうで快調に走りました。
工房まで来ていろいろ見てみるとやはりいろいろと出てきます。途中でガソリンを入れようとしたらガスタンキャップを取ったとたん蒸発ガソリンの爆風が来ました。
外回りや車体の姿勢は今までに何回か手を入れているので良さそうです。
ガソリン経路を見てゆくとここに変なものが付いています。このホースは通常だとガソリンタンクのエアー抜きでその元はボディーラッゲージスペースの右の内装壁の裏にあるサブタンクにつながっているはずですが、ここではシーラーントチューブの蓋のようなもので栓がされてしまっています。前回はここはホースままで出したのでその後のことと思います。
ガソリン入れ口から爆風が出たのはこのせいだと思い、だめだよここを塞いじゃーとひとりごちつキャップをとったらそのとたんにここからガソリンがジャバジャバ噴き出してきました。なんじゃーこりゃー。
どうもガソリン経路、特にガスタン回りの配管がめちゃくちゃになってきているようです。
ガソリンホースがらみで一通りチェックするとここがNG
前回レギュレーターを取り付けの時に燃圧を落とすための配管が無理が有ったようで、そこをやり替えて少なくともガソリン漏れがなくなるように変更しました。
前回の時はそれまでついていた配管をそのまま使ったのですが、ここまで急激に劣化が進むとは思いませんでした。これは即、交換!
その後も何回か試走を繰り返したのですがエンジンそのものはパワフルで良好ですがアクセルを踏んだ時少し息つきする感じで、これは前回エンジンをセミチューンする前から有った現象と同じです。感じ的にはガソリンが不足している現象に似ています。
走れることは走れるのでとりあえずは他に不具合が無いかチェックしてゆきます。いずれにしてもガソリン配管はガスタンからキャブまでのすべての経路を見直さないとだめでしょう。
プラグを外してみますと左から1番~6番ですが、焼け方がきれいに?1番から6番にかけて変化しています。
5番ぐらいがもっともよい焼け方かな。
キャブガソリン配管は行き止まり方式なのでガソリン移送量が僅少で不足がちの場合、このようになることはあり得ます。
そしてここでおおきな問題勃発。
なんと車検があと2週間で切れるということで、改善点の対策はいったん棚上げして、急遽車検取得に向けて舵を切ります。
と一旦はなったのですが今回は仮ナンバー制度の恩恵を受けることにして、こちらでの車検取得はなしにします。
ガソリン経路をさらに調べていますが、なんと燃料ポンプのタンクからの吸い込みホースが亀裂だらけ。(前回ポンプ追加するときは今までのをそのまま流用したところ)前は気つかなかったがこんなに急速に劣化したのだろうか?
これも即交換です。こわっ
ここは燃料吸い込み側のホースですが、取り外してみるとこんなことになっています。2重ゴム配管なのでまだ1層残っているのでこれでも漏れないのですがやはり危険です。
そして燃料ポンプの横にあるこの右リヤサスペンションアームの支点のところですがよく見ると下側からのボルトが上のボルト頭とぶち当たって隙間まで出来ています。下手すりゃボルト折れますが、ボルトを正規の位置に組みもどさなかった結果の間違いと思います。
ここんとこは自分がやったとこじゃないことは明言しておきます。以前やったところは右側のリヤサスブッシュのずれを直したんであってこっちはやってないし。どっちにしても直さにゃならんが。
これも不思議だ。
ガスタンの燃料センダーゲージからの配線、なんでダブルギボシ端子使ってんだ。くっつかないでしょ。
端子も工夫してしっかりと着くようにして修復。
燃料メーターは在庫の新品ガソリンフロートゲージで校正します。今までは満タンにしてもメーターは半分までしか動かないということでした。
今回は2台並行してやっているのでときどき考え事しながらやっているとレンチ持ちながら対象とは反対の車の方へ行ってから、アレッと思うことが時々あります。
足回りがバタつくということでこのものすごく太いリヤスタビライザーを取り外して走行トライします。直径21mmもあるので中空なのかなと思ったら、まったくの無垢の鉄の棒でした。そもそもs30zにはリヤスタビライザーが付いていないのが普通なんですが、当時ラリーなどでアンダーステア(特にS30Zは強アンダー)を消してオーバーステアにして峠の砂利道でカウンター当てながら走るのにこのようにリヤスタビを付けるケースが有ったと思います。
この車排気管がど真ん中にセットされていてかなり排気管セッティングを詰めている感じです。
下回り作業していてまたしてもこのガゾリンタンクの配管の亀裂発見、こわっ。ガソリンホースもやはり40年が限界か、これだけでなくほとんどのゴム部品は40年が限界そうです。
後から交換するとしてとにかく足回りも含めて確認の為ジェット交換しながら試走繰り返します。踏み込んだ時のつながりが息つき気味なのでアイドルジェットを52.5から55へ変更、ポンプジェットを45から50へ変更してトライします。
ここのホースはすごく太いホースでなかなか手に入らないのであるやりくりをしてこのように修復しました。
この状態で何回か試走しましたが加速感、ふけ上がり共に素晴らしいです。しかもフライホイールノーマル、タコアシφ42の細さ、マフラー純正縦デュアルの仕様でこれだけの加速ですので、恐るべしタートルリアル74度ストリートカムです。(エンジン詳細はこちら)
これでフライホイールを6kGくらいの軽量品に変え、タコアシをφ48以上の太さに変え、マフラーをφ80のシングルストレートに変えれば完璧ですが、そこまでやらなくても十分パワフルです。
2019年8月11日
S30Zのメーター照明を劇的に明るくするの巻
S30Zのメーター照明はボリュームで照度コントロールできる豪華仕様なのですが、当時の街灯もなく民家もまばらな道路事情ではメーター照明が明るすぎて目が疲れるので照度を落とすことが目的だったのですが、ほとんどの街路で街路灯が隙間なく整えられている現代では照度コントロールをめいっぱい明るくしても暗く感じて見えずらいです。メーター照明の豆球を一度も替えてないなどの場合は余計照度は落ちています。しかし、豆球替えようにもそれだけのために「ダッシュ全部外しますから」ではとてもできませんし、カチカチになったダッシュ外すのもいつ何時ねじりで亀裂はいるかわからずリスク大きすぎます。
私はダッシュ外さずすべて前側からアプローチしますが、ダッシュの裏で全くネジが見えないところで頭の中でネジの位置をシミュレーションしながら手指先を電気配線や空調ダクトがひしめくダッシュ裏の狭い隙間の中で動かさないと外すことすらできませんし、取り付けの時は全く見えないダッシュ裏のねじめがけて片手の指先だけで平ワッシャー入れてスプリングワッシャー入れてそのあとM5のネジをかみ合わせてねじ込むという作業をしなければなりません。
今回は幸いにもスピードメーターの右側180km表示の裏あたりにある鬼門のねじが取り付け時の締め方が緩く、また空調ダクトが劣化して柔らかくなっていて指がある程度自由になりネジ緩めて取り外すことが出来ました。ラッキーでした。
外したメーター裏
電球ソケットの周りを後付けでゴム系接着剤で固めて有りました。上側真ん中がハイビームインジケーター
その右がメーター照明その1
下側右側がハンドブレーキインジケーター
下側左がメーター照明その2
スピードメータートリップの部分
白いギヤ部分に真っ黒な劣化したオイルが付着していますので、取れるところは掃除しておきます。
照明豆球が刺さっているところにはグリーンのプラスチックカバーが付いていますがこの部分は何やらひどいことになっています。
取り外してみると腐った卵のような色合いになったプラスチックが出てきましたが、照明用豆球の発熱で溶けてしまったものと思われます。
豆球の接触不良やワット数を上げたりした場合こうなりやすいです。
メーターを全部取り外しました。
これらのメーター照明を全部LEDに替えていきますが今回は劇的に明るくするということですので通常あるただソケットオンで交換できるLEDではなくもっと強烈に明るいLEDにする為ランプソケットごと交換してゆきます。
LEDはすごくたくさんの種類と光色が作られているので選択に迷いますが、どうも透過光式用は明るさが弱いようです。(Zはもちろん間接照明式)
いろいろ調べましたが通常の豆球に代替する全く同じ形のソケットオン式は透過光式用が多く、間接照明に使うとあまり明るくならない気がします。
やっと取り付けました。配線もやり直して何回か組み付け直してやっとここまで来ました。これでこそ劇的な明るさだと思います。ブルー色にしたのはオーナー様の指定でブルーにしていますが通常ある色なら何色でもできます。ハイビームやブレーキ、ウィンカーなどのインジケーターもLED化していますのでわかりやすくなっています。
こちらが従来の状態、
3連メーターもくっきり
従来の状態
さてLED化することの意味は何かということですが、なにも流行に乗ってやっているわけではありません。
・その1番の効果はやはり明るさで照明が暗いと古い車がますます古ボッたく見えますが、明るいと機能はまだしっかりしてんだなと思えます。なんか性能まで上がった錯覚に陥ります。
・その2消費電力が小さい。メーター照明なんてさもない電力と思うかもしれませんが夜の渋滞でも消せない部分ですから、渋滞時のアイドリングで発電能力の低い旧車にはありがたい効果です。
・その3発熱が非常に少ない。今回も発熱で溶けてしまった電球カバーが見られましたが下手すりゃ火災発生になります。大事な愛車をメーター豆球の発熱で燃やしてしまったでは泣くに泣けない。
・その4寿命が長い。メーター豆球替えるにはダッシュ外さなきゃというところもありそうなので、交換したら一生もののLED化は初期投資を考えても安心とお財布にやさしいパーツです。
メーター類をもとどうり復元しました。
中央のスイッチはオーナー様の希望でフォグランプスイッチを使いやすい位置に付けてくれとのご要望でこの位置に取り付けました。
で、満タン試験?をするためガソリンスタンドへ。
入れる前は燃料メーターは左側のEラインを割って2mmぐらい下がっていました。
ガソリンをガシャッとロックが上がるところまで入れて42L入りました。
その時の燃料メーター表示
だいぶ振れ幅が大きくなり満タン状態ではメーターFラインを越えてメーター右側いっぱいまで来ていますが、少し補正が大きすぎた感じですが、振れ幅が大きくなりガソリンの減少量が分かりやすくなったと言えなくもないです。これで指針がEライン付近まで下がった時点で40Lくらい使ったことになるはずです。
リヤからミシミシキシミ音がするということでチェックに入ります。
内張は純正ではプラスチックリベットで固定されているのですがこの車はキシミ音対策でなのかほとんどがスクリュービス+イージーナットで完全固定されていました。
取はずしました。
内張自体、後から再塗装されている感じです。
スピーカーはこのボードの左下の部分に直付けされています。
キシミ音の原因となりそうなところをいろいろ養生してから再度内張を純正プラスチックリベットで固定しておきます。
もうおなじみの画像となってきましたがドアのカタカタ音を直す為ドアを分解してゆきます。
内張のビニールをこのコールタールのような接着剤で貼ってありましたが私はこの接着剤は嫌いです。ねばねばといつまでも乾かずなんにでも粘ってくっついてしまいます。こそげ落とそうとしても焼いた餅のようにグニューっと伸びて取れてきません。この接着剤の唯一の利点は乾くまで待つ必要が無いことというか、いつまでたってもこの状態で固まりません。
いつものとおりガラスサッシを外していますがやはりガラスランが摩耗しています。画像上側オレンジの部分のフェルトは摩耗してほとんどなくなっておりガラスサッシとガラスが直接当たってしまう状態です。反対側ブルーの部分にはまだ十分なフェルトが残っていますが、トータルのフェルトのガラス通路の幅は摩耗して広がってしまっておりガタつきの原因になりますので交換です。
あとガラスの前側のスライド部摩耗もガラスがガタつく原因ですが私はまだその対策部品を見たことが有りませんので、メンテナンスにとどめるしかありません。
サッシの上側ガラスが上がりきった時に当たるゴムのシールドが切れて横倒しになっていますが、こうなるとこれが挟まってガラスが完全には閉まらなくなりますので、ここは修復します。
さて、だいぶ飛んでいますが今回の補修も終わりオーナー様が愛媛からお受け取りに来られました。
完成したばかりで600kmのロングドライブにぶっつけ本番で出発ですので、まずは高速に乗るまでの数10kmを伴奏するのが最近の常となっています。私にとってはこれはs30zの合同ツーリングのミニ版と同じこととなって来ました。
お昼時になったので途中の十割そばのそば屋で食べますが、残念ながら十割が無く2-8そばとなりましたがおいしかったです。工房から15分です。
そばを食べた後東名高速に乗り、日本坂Pにて最後の確認をいたします。加速、メーター照明ともに良くなっているとのインプレでしたので安心いたしました。
そのあとオーナー様は順調に600kmを走られて大阪フェリーターミナルまで無事到着されたということで、良かったです。