OM-1の魅力 2012年7月

 

OM-1は私がまだ学生だったころ購入したフィルム式カメラですので1975年くらいの製品となります。

機構としては1眼レフとなりますので、レンズ交換が可能で、レンズの後ろにミラーがあり光を曲げた後プリズムを通して上下を反転して正立させファインダーに写す対象を見れるようになっています。デジカメ一眼もそうなっていますが、フォーサース規格品はミラーが2/3くらいに小さくなって見ずらいですね。

 レンズにオートフォーカスなどはなく手動でファインダーの中のピント合わせマークを目視で合わせます。シャッタースピードや絞りはもちろん自動ではなく手動で調整リングを回して調整しますが、OM-1には唯一露光計がファインダー内に表示されシャッタースピードと絞りの組み合わせで適正露光かどうかを表示してくれます。電池を使っているのはこれのみなので、電池が切れても露光を経験値で調整すれば撮影は可能でした。

 OM-1の特徴は当時一眼レフの中で最も小型で最軽量であったことです。これは通常の撮影時にも取り扱いが楽であることはもちろんですが、電池が無くても写せることと相まって、酷寒の冬山登山などで電池が機能しなくなる条件でも使えるということを売りにしていました。

 

 

 フルオートからすると手動の調整はずいぶん面倒だなと思うかもしれませんが、これらの動作の中で自分の欲しい画像が得られやすかったと思います。手動でピント合わせすることでどこにピント合わせしたいのか調整出来ますし、絞りを調整することでピントを合わせる範囲(被写界深度)を調整できます。

デジカメはここを自動でやってくれるわけですが、取った後で自分が写したいところではないところにピントが合っていたり、写したいところ以外のぼかし具合がイメージと違うと思ったことはありませんか?

最近になってこれらを補うための撮影モードを選択できるようになった機種が出てきましたけど、これでは結局それらを選択する手間が増えて覚えきれないので使い切れず 、面倒くささはマニュアルカメラと同じようなもんになっているんではないでしょうか?(超高級機は別世界なので分かりませんが・・)

 

 

デジカメより不便を感じるのは、やはりすぐに画像を確認できないことや、コピー編集がすぐには出来ないことですかね。

それと現像焼つけが最近値段があがってきていますことも心配です。数の定理で利用者が減った為コスト高になったです。私は現像のみやってもらいインデックスといういわゆるべた焼をもらいます。これは無料です。これで先に画像を確認してからフィルムを選択して焼きつけを頼みます。

また 今後は白黒フィルムを活用しようかなと思っていて、白黒なら自分で現像焼きつけできます。これでまた自給自足の種?が増えますね。すでに機材は入手しました。あとは時間が欲しい。

 

 2枚上の画像で中央に有る四角く光って見えるのがミラーですね。撮影時はシャッターボタンを押すと先ずこのミラーを上に退避させなければなりません。そのあとすぐ上の画像の中央に見られる黒いシャッター幕を横にスライドさせて光を取り込みすぐに閉じます。これを最高1000分の1秒の時間のなかでやるのですからすごいですね。(ミラー上げる時間は含まれません)そのために一眼レフのシャッターを切った時の音が パコン+カシャッ+チュン というような音になるんですね。

 

 

 

交換レンズです 。

デジカメ一眼と違うところはこのレンズの存在感です。デジカメ一眼の普及機はどうしても

オートフォーカスの動作を軽くするためプラスチック部分が多くおもちゃの望遠鏡の様に見えます。

ズームも手で動かすとスコンと動いてしまいます。レンズの繰り出し方も異なっているようです。

それに対してこの手動のレンズはズームを回すと適度な抵抗感があって調整しやすいですし、持った時の重量感も写す時に安定しやすい要素になっています。

 

35-75mmズーム

75-150ズーム

200望遠

 

 

そして300mmです。

ここまで来ると何に使うのの世界ですが、

いいんです。欲しかったからなんです。

安かったからなんです。

理由なんて要りません。

このフロントのレンズの巨大さと、吸い込まれるような奥行きの広さが、

物欲を満足させてくれればいいんです。

以上!