S30Z系のサスペンション、ショック、スプリング、ロアアーム、リヤアーム、スタビラウザー、ブッシュ

2019年11月15日

ノーマル的なS30Zのサスペンション改良

今までこのZのサスペンションもいろいろと修正してきました。

・最初は超シャコタンだったのでノーマルスプリングに戻してその時にコニからカヤバ青ショックノーマルに変更。フェンダーアーチトップで前後680mm

・車高を3cmほど下げることにした。ショックはカヤバ青、ノーマルショックではこれでスプリングが遊ばない限界。フェンダーアーチトップで545mm。

最低地上高は125mmで車検問題なし。

 これらの修正時同時にサスペンションブッシュやスタビブッシュ、コンプレブッシュ、など替えれるところのブッシュはウレタン黒に交換している。

 これでしばらく乗っているのですが、走行時や、コーナーリング時の車体の動きが芳しくなく、ショックのダンピングは有る程度効いているのですが、少しの凸凹ですぐに底付まで行っている感じがあります。

 ウレタンブッシュについてサスアームのガタは確かに少なくなるのですが、車体への細かな路面摺動振動が伝わるようになり、さらにウレタンは寿命が急激に来る感じで劣化するとボロボロ粉状に崩れてゆきます。ゴムブッシュの方がノーマル的Zには良いのかもしれません。もっと言えば表面にゴムがあり内部に硬いMCナイロンなどのハイブリッドブッシュが有ればもっと良いのかもしれません。研究してみたいと思います。

 さて今回、大阪までフリマイベントに参加する為出張するのですが、長距離なので少しでも運転疲労を軽減するためにと思いショックをこのビルシュタインショックに変更することにします。入手はエナペタル経由で行い、ショックの仕様を独自に調整していただきます。車種とスプリング仕様、欲しい走行感を伝えますとエナペタルでそれに合わせて調整して作ってくれます。今回はひたすら乗り心地重視の設定で、もう一つショート化してスプリングが遊ばないようにしていただきます。

ここがビルシュタインの最大の特徴

ビルシュタインは倒立タイプであることが最大の特徴でクロームに光っているところがスライドする部分になりますがこれがショックの外筒となります。

通常のショックではここがピストンロッドとなっていてもっとずっと細い場合が多いです。

 なぜこれが良いかというとよく言われるばね下重量の低減はもちろんですが、私はこのスライド部分の軸受けが太くしっかりしたスライドメタルがあることがサスペンションのしなやかな動きに大きく影響していると思います。

例えばブレーキをかけたときブレーキの反力はこのスライド部分にかかりこの部分を押し曲げようとする力が発生している状態でショックはスライドすることななりますがそこがしっかりしていないとスライドの動きがうまくできないことになってしまいます。(ただしこれは主としてストラットサスの場合でダブルウイッシュボーンには該当しません。)

 画像で本来はクロームの部分がもっと長く160mmほどあるのですが、私はショートストローク化で特注したので100mmほどに短くなっています。そし通常のショックでよく取り付けるフルバンプした時のゴム製のストッパーがビルシュタインでは不要になります、というのはショック内部に専用ダンプストッパーがある様で、今回はそのストッパーも最小限の厚みにしてもらってストローク確保をしています。

上がフロント用、下がリヤ用で、リヤ用の方が20mmほどストローク量が多くなっているようです。ストラットに収まる部分のイエローのケースはフロントリヤ共に共通の様です。

ストラットケースはリヤの方が深く長いのでストラットケースにこのスペーサーを入れて長さ調整します。

下側に少し見えているのはショック固定リングナットを固定する専用工具でショックに付属してきます。

フロント側の交換に入っていて、まずはストラットをはずしました。

 私はサーキット用の赤Zも含めて車高調を使っていませんが、理由はあまり必要性を感じないことで特に純正でも車高はスプリングの長さ調整で自由にできるからです。 また、あのストラットにねじ切りした外観が好きになれないし、どの車種でも決まりきった70φ程度の直巻スプリングで面白みがないと思うのですがいかがでしょう。サーキットなどでミリ単位で車高を変えてラップタイムを削るなんてオーナーがいることはいると思いますが、自分はやりたくないです。

今までついていたブルーのカヤバショックを外します。

ビルシュタインを取り付けて専用ロック工具でリングナットを固定

スプリングもセットしてアッパーサポートも固定しました。このアッパーサポートについてですが上部のお椀の中はゴムでフローティングしていてショックやサスの振動が直接車体に伝わらないようにしていますがハンドルへの微振動の低減にはものすごく効果があります。そのためか後期型Zからはこの厚みが25mm厚く変更されています。後期型Zでこのアッパーサポートを前期型に変更すると無改造で25mm車高が下げられることは他の場面でご報告しております。またその逆のことも可能です。

 車高調にすると100%このサスアッパーはなくなってピローブロックに置き換えられますがハンドルはしゃっきりしますが、路面振動はハンドルにしっかり伝わってきます。どちらを取るかは使用目的によると思いますが私はノーマル的Zはもちろん純正サスアッパーまま、赤のサーキットZは車高調ではなく純正ストラットのサスアッパーのみピロアッパーに交換しています。

後輪側のショック交換

私はこのようにサスを車体から取り外すことなくショックやスプリング交換をいたします。

前後共にショックをエナペタルに交換いたしました。

大阪レトロカー万博に出発 往復800km

ビルシュタインの効果は今回の仕様では決して固く感じるわけではないのですが、ショックがストロークエンドまで動くときの動きが非常にスムーズで車体が水平でいる間が長くなった感じを受けます。結果、人間の体が揺られる時間が少なくなるので長時間の運転でも疲れません。

 高速のランプから本線に出るまでの接続道のカーブも今までは何か車が安定せずふらふらして走って直線加速部分に出てやっとフル加速となっていたのが、ビルシュタインではコーナーを安心して抜けられる、コーナーで外側にかなりロールしているのですが完全に底付しているわけではなくまだロール出来そうな余裕を感じ安心感につながり、そのまま本線にでるまでスムーズに加速して行けます。