ブリジストンの折りたたみ自転車 トラベゾーン です。
30年ほど前の自転車となると思いますが、このころからブリジストンは折りたたみ自転車の開発をしていたのです。今でこそ数多くの折りたたみ自転車がリリースされていますが、当時としては珍しかったと思います。
一見 ママチャリの様に見えますが、その実力はかなりのものです。
トラベゾーンはかなり長い間作られており、何回かモデルチェンジしています。
また、大きさとしてこの画像の27incの仕様と 24inc仕様があります。
後期は26incだったかもしれません。
最初期のものがやはり作りは一番いいです。そのあとだんだん製造原価を落としてきています。
画像の物は2代目になると思いますが、27incでラグがあるタイプで、リヤのバックスティがプレスタイプです。
特徴的なところはその折りたたみ方式にありまして、中央部の黒いレバーのノッチを押しながら上に持ち上げると、ギザギザの勘合部がフリーになって真中から真っ二つに瞬時に折りたためます。
こんな簡単な操作で輪行車と同じくらいのサイズに出来るんです。
パーツ的には廉価版を使用しています。
クランクはシングルで分解時にギヤが露出しないようにガード盤が裏表付いています。
ハブはママチャリと同じものですね。
ステムは折りたたみ式の引き締めボルトが付いていますので工具無で高さや回転方向が調整可能。
ベルはブレーキレバーのステーと一体で成形されています。
シフトはサンツアーアキューシフトの7速
ブレーキキャリパーはダイアコンペのママチャリ用?
リヤの反射鏡はやけにできがいいです。ステンレスのステーで錆ません。
ペダルは簡単に半折できます。
全体的には単純な作りで簡単に誰でも折りたためる事を狙っているようで、それには成功しています。しかし、その用途としてのコンセプトがあいまいです。結果としてあまり売れなかったです。
乗り味はその外観に反してかなりスパルタンで、路面の震動をビンビン伝えてきます。折りたたみ自転車とは思えない剛性感があります。BSは折りたたみだからってへにゃへにゃだとは言われたくないという意地が見え見えのパイプ設計ですが、これが仇となったと思います。もっとマイルドにすべきだったのでは?
逆にいえばもっと用途を絞ってパーツアッセンブルを吟味してリメイクすれば、そうとう面白い自転車に変身できる逸材であると思います。
劇的なビフォアーアフター ってやつですね・・・・。