日産旧車の駆動系レストア

 デフR180R200他 LSD ドライブシャフト プロペラシャフト

 

だんだんと事例が集まってきたのでこちらで集約していきます。

2017年1月19日

ミッションでいろいろご相談してきた埼玉のSさんから、今度はデフが送られてきました。

いままで3.7の減速比だったので4.1に換えたいということです。

 

 

デフケースですがきれいに塗装されています。

早速内部を調べてゆきますが、LSDがついていてOS技研のスーパーロックです。3.7のリングギヤはすでに取り外されていて、4.1リングギヤが同梱されています。デフケース・ピニオンギヤ・他パーツはもちろんすべてこの4.1ギヤとセットのものです。

サイドベアリングを外してみるとところどころ引っかかったような傷があります。(左側)何か異物を噛みこんでいた感じです。レース面にもよく見ると細かい金属片がめり込んでいるのが分かります。

右側も同じような感じですが、こちら側はよく見ると画像中央部付近だけレコード盤状の傷が細くなっています。ここだけ凹んでいる?なんなんでしょ・・・・

 

どっちにしてもこのベアリング使えないので交換です。

なんでもそうですがこういう機構パーツは寸法測定が大事だと思います。特にデフはプリロードとバックラッシュが云々されますので0.01mm単位が影響してくるはずですので正確に測らなければなりませんが、実はこれが奥が深く難しいと思います。

 

メモ

ケース182.14

ベア左20.72

シム左2.25

LSD128.02

シム右2.35

スペーサー右8.03

ベア右20.74

プリ 0.01

2017年2月6日

 

sさんと相談して今回はピニオンベアリングまで確認に決定したので作業に入ります。

 

先ずは現状のピニオン部のみのイニシャルトルクを測定します。オイルシールが無い状態で測定しますが値は3.37kg/cmと良い値です。

 

確認後分解に入ります。プレスで押すのですがかなり圧入力は強いです。ちゃんとしたプレスが無いと難しかったです。

完全分解いたしました。ピニオンは問題なくきれいです。

ベアリングリヤのアウターレースですが、経年変化相応の摩耗が見られますが、異常な状態では無いと思います。

同じくセンターベアリングですがこれも問題ない感じです。ただ右45度のところ摩耗痕が細くなっていますが、こういうところがやはりデフの癖というべきものかもしれません。

べリング類を準備してゆきます。

結構手間がかかります。

しばらく中断していましたが再開です。

ピニオン側のでっかいテーパーローラーベアリングを組んでいきます。プレスで押すのですが、特殊工具の押し治具はもちろん無いので、いろいろ工夫して押し込みます。

ピニオン側を何とか組んだところでイニシャルトルクを測定します。デフはこれが大事です。

 

ピニオン側のみベアリング新品オイルシール取り付け前で11.08kG/cmで規格の10~13に入っています。

次にOS技研のスーパーロックと4.111のリングギヤを合体します。スーパーロックはM12の取り付けボルトに合わせてOS技研で取り付け穴追加工してもらいました。

リングギヤのねじ穴はロックタイトするので前準備でタップでさらいます。

このように治具を使ってリングギヤを締め込みます。

途中はしょりましたがサイドベアリングを圧入してシムを先ずは今までどうりの選択で組んでいき、バックラッシュを測定します。

同時にリングギヤの振れも測定します。

この時点でバックラッシュは0,23と過大

リングギヤ振れは0.03と規格内

 

順番が前後していますが、リングギヤサイドベアリング組んだ状態でのプリロードを測りますが、この状態で測定不能なほどプリロードがかかっていました。サイドベアリングを新品にした影響でしょうか?

 

バックラッシュの値と並べてこれではNGです。

測定値上のプリロード寸法は0.06有りましたので無理もないかもしれません。

 

サイドベアリングの位置調整用シムですが0.05ピッチでこれだけあります。本来はもう少し狭いピッチで欲しいところですが、後は研磨調整でしょうか?

メモ

ケース182.14

ベア左20.72

シム左2.35

LSD128.02

シム右2.25

スペーサー右8.03

ベア右20.83

プリ 0.06

とにかくこの組み合わせと測定を何度も繰り返していきます。

リングギヤ・LSDをこの狭いクリアランスでシム打ち込みで何度も組んだり外したりするのは楽ではないです。

 

 

なんとか収まってきました。

メモ

ケース182.14

ベア左20.72

シム左2.40

LSD128.02

シム右2.15

スペーサー左8.03(4.1を堺に左右入替る)

ベア右20.83

プリ 0.01

これでバックラッシュ

0.16 0.17 0.17 0.14 0.15 (全周測ると当然ばらつきがあります)

推奨は0.13~0.18となっています。

リングギア振れ 0.03(0.05以内)

またこの状態でのイニシャルトルクは13.34kg(規格は11~17kg)と良好

歯当たりは画像の通り良いです。

最終段階です。

アルフィンカバーを取り付けます。

 

完成です。

 

 

2017年5月6日

今回、以前に依頼されていたR200アルフィンデフの乗せ換えもで依頼されたので、デフ交換を実施します。

 

ミッションについてはΩ9ルート6クロスとα55の2基をお持ちになられて、使いわけています。

ハコスカのデフ取り付けはセミトレメンバーの中をくぐっていますのでS30よりずっと手間がかかります。

 

R200 4.111 

アルフィンカバー 

OS技研スーパーロックLSD

全ベアリング新品交換

交換が完了しました。

これでミッションは71BコンパチC Ω9

ルート6 クロスギヤ

2速3速4速71Cダブルシンクロ

v・c・e-za式クイックシフト

クラッチ OS技研スーパーストリート

となりました。

 

駆動系であと残るのはドライブシャフトと

プロペラシャフトのみです。