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71BコンパチC Ωバージョンは71Bミッションの中身を71系最終バージョンの71Cに入れ替えて性能回復を図るバージョンです。Ωバージョンは純正でも存在しない4速まで強烈なシンクロのかかるダブルシンクロとするバージョンです。バージョンとしてΩ、α、β、γ各バージョン×クロス組バージョンが有ります。
2022年10月21日
71BコンパチC Ω51
時々イベントに参加させていただいているショップさんからオーダーいただきました。
相談して目いっぱいで作ることに決まりました。
メインシャフトは純正新品
メインインプットも純正新品
ベアリングやシンクロなどはもちろん新品
1-2速のシンクロスリーブ
私が観察する限り当時物と現在日産部品で購入するものとで形状の違いがあり、現代もののほうがギザギザした形状のメリハリがはっきりとしていて造りがしっかりしている印象を受けます。こういうところが鍛造加工の技術の進歩なのではないかと考えさせられます。
1-2速まで組みました。
手前がこれから組む3速ギヤ新品箱入りとなります。
4速メインインプットの新品セットです。これも箱入り新品を使用します。この状態ではまだ純正の大径シングルシンクロ仕様です。
4速、メインインプットをΩ化改造しています。
内部に入るパイロットニードルは71Cの最終仕様の強化ニードルとなります。
袋に入ったダブルシンクロリングはもちろん
新品を使用。
これからセットで組んでカウンターギヤ(左側の大きなギヤ)を打ち込むともう組み戻すことが困難になりますので、作業の分かれ目となるので慎重に進めます。
1速~4速(メインインプット)まで組付け完了。
リヤ側の5速とバックの組付けに入ります。
バックのメインギヤは箱入り新品
バックシンクロ付きとなりスリーブは箱入り新品
5速セットは高速で楽しい0.75ギヤ比の71C標準セットとなります。
右端は新品シフトフォーク
ギヤ部の組付けが完了しました。
ギヤ精度
エンドプレイ
0.35 0.20 0.17 ー-- 0.14
バックラッシュ
0.25 0.20 0.11 ー-- 0.20
どれもそろっていて教科書的な値になりました。
リヤエクステンションは完全分解してOリング2か所を交換してオイル漏れを撲滅します。
ここまで分解しないと必ず後々リヤエクステのしっぽがオイルと砂でドロドロになったり、シフトブロックの中でオイルがちゃぽんちゃぽんと池状態になってあふれてしまいます。
ミッションケースはブラスト処理を選択していただいたので新品のように気持ちよくまっさらです。
クラッチディスクの摩耗粉とミッションオイル漏れのオイルが合体して板チョコレートのようになるこのクラッチハウジングもまっさらにきれいです。
回転試験も実施して問題なく、コンパチミッションの完成となります。